「内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法」を読んで見た。

先日表題の本が気になったのでKindle版で読んで見ました。

とても参考になる部分も多かったので、今回の記事はこの本の紹介記事です。

※本記事では本のタイトル「内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法」を便宜上「当書」として表記しています。

※本記事内で使用しているイメージ写真と「当書」は無関係です。

さて、この本のタイトルが気になった方は、どちらかと言えば「内向型」だと自覚がある人が多いんじゃないだろうか?と勝手に推測しています。かくいう私自身も内向型だと思っています。

ただ、おそらく私自身を知っている人の多くが私は「外向型」と言うと思います。

それはなぜでしょうか?

職場では適度に「外向型のふり」をしているだけで、本来は内向型です。

例えば会社関係の飲み会などは本当は嫌いなのですが、付き合いなので最低限は参加しています。そして飲み会の場ではそれなりに話の中心にいる事もありますが、いつも頭の中では、

「あー疲れる。さっさと家に帰って一人でゆっくり本でも読みたいなー」と考えていたりします。

このように自分で意識しているかどうかは別として「外向型のふりをしている内向型」の方は周りにも結構いるんじゃないかと思っています。

当書はアメリカ人の著者なので、基本的にアメリカの企業社会を題材にしていますが、当書によれば「2~3人に1人は内向型と言われている」との事で、アメリカでもまた外向型のふりをしている内向型が実に多いようです。

「内向型なのに外向型のようにふるまう」

これは経験上結構エネルギーを消耗します。しかし、会社でうまくやるためには仕方ない場合も多々あります。どうすればいいんでしょうかねー。

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そもそも「外向型」「内向型」とは!?

ところで、この「外向型」「内向型」とはどういうことか?

これには色々な学説があるらしく、万能の定義はないようですが、双方は「行動面」や「人づきあい」などで違いがあるようです。

当書の中から一部引用します。

外向型の行動パターン-

すばやく行動し、すばやく、時には性急に決定をくだし、一度に複数のことをこなしたり、リスクを取ったりすることも平気だ。金銭や地位などの報酬を「求めるスリル」を楽しむ。

内向型の行動パターン-

ゆっくりと慎重に行動することが多い。一度に一つの作業に集中するのを好み、すばらしい集中力を発揮できる。富や名声はあまり欲しがらない。

引用元:「内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法」スーザン・ケイン著 古草秀子訳 講談社+A新書

外向型の人づきあい-

外向型はディナーパーティに活気をもたらし、誰かのさほどおもしろくもないジョークでも大声で笑ってあげる。積極的で、主導的で、仲間を強く求める。考えをそのまま口に出し、即座に実行する。聴くよりもしゃべる方を好み、言葉に詰まることはめったになく、思ってもいないことを衝動的に口にしてしまう。他人と衝突するのは恐れないが、孤独は大嫌いだ。

内向型の人づきあい-

社交スキルが豊かでパーティや仕事のつきあいを楽しむ人もいるにはいるが、しばらくすると、家でパジャマ姿になりたいと感じる。かぎられた親しい友人や同僚、家族との関係に全エネルギーをそそぎたい。しゃべるよりも聴く方を好み、ゆっくり考えてからしゃべり、会話よりも書く方が自分をうまく表現できると感じる事が多い。衝突を嫌う傾向がある。無駄話にはぞっとするが、深い対話を楽しむ。

引用元:「内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法」スーザン・ケイン著 古草秀子訳 講談社+A新書

ほんの一部ですが、何となくイメージ出来るでしょうか?

当書内ではこのあたりを詳しく解説してあるとともに、幾つかの質問で外向型か内向型かを判定する簡易テストも記載されています。

なお私はパーティや親睦会などに参加する場合、初対面の人とも沢山挨拶したり会話したりしますがこれが非常に苦手です。

仕事を通じて人前で話したり、こうした親睦会に参加する機会も多かったので「できるできない」で言えばできますし、場合によっては話の中心にいたりすることもあります。

しかし、おそらくそれを「素」でできる外向型の方とは根本的に違うと思いますし、できる事ならこうした沢山の人に注目される場には行きたくないと思っています。

逆に、これが信頼できる友人数名とたまに会ったりする場合は心底楽しかったりするんですよね。

基本的に信頼できる友人数人と家族、必要な人間関係はこれで十分だと考えているあたりからも自分はやはり内向型なんだろうなーと思っています。

また、本サイトでは「メール転職相談」もやっていますが、口頭のやりとりで咄嗟のアドリブでうまく切り抜けるよりも、じっくり考えて文字で回答する方が、自分の強みを発揮できるというのが「何故メール?」の理由の一つだったりします。

皆さんはどっち型ですか?

内向型か外向型かは生まれつき決まっている!?

この外向型と内向型を取り巻く性格心理学の学説にはかなり諸説色々あるようですが、

生まれつき決まっている「気質」とその後の育ち方や体験などで決まってくる「性格」の要素によって決定されるという説について当書でも触れています。

元々持っている気質の部分はそうは変わらない一方、生まれ育った環境などは人それぞれ違うので、この性格の部分は千差万別に存在する。

外向型でも内向寄りな人もいれば両向型もいるようので、必ずしも両極端の議論ではありません。

そしてどちらが良い、悪いというわけではなく、双方は必要な刺激も回復方法も「違う」という事ですね。

当書の前半ではこのあたりを色々と詳しく解説してありますので、自分自身を知るうえで参考になると思います。

終わりに

そして、当書の中盤以降は内向型なのにあえて外向型のふりをする人が多いのはどういう背景と理由からなのか

本のタイトルにもある内向型が幸福を掴むためにはどうしたら良いのか?といった内容が続いていきます。

これらの内容は当書でご覧ください。

最後に読後の感想ですが、当書は基本的にはアメリカ社会の話になりますが、外向型が多い中で内向型がいかに自分を知り、うまく身を処していくべきか?

については日本でも共通する部分も多く、参考になりました。

普段自分が何気なくやっていた対処法が本にも書いてあり「これで良かったんだ」という確認にもなりました。

私も含めた内向型タイプの方が読めば共感できる部分も多く、内向型の強みなども色々知れて自信につながると思うのでおススメします。

一方外向型の方が読む場合も、例えば「内向型の部下で一見分かりづらい方」が身近にいる管理職や先輩の方などが「相手を知る」という意味で良いと思います。

興味のある方は是非当書を読んでみて下さい!

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