こんにちは。当ブログでは主に転職の面接対策などを中心に書いていますが、たまにビジネス本の紹介記事も書いております。
以前は企業の人事部門で5年程教育研修の担当をしていた事もあり、当時は「コーチング」や「EQ理論」「フォロワーシップ」などの企業内研修を色々企画しては実施していました。
既に研修担当を離れて久しいのですが、今でもたまにピンと来たビジネス書を見つけたら買って読んでいます。
それで今回買って読んだのが、この「宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる~あなたの知らないあなたの強み~」(以下、便宜上「当書」とします)です。
個人的には結構役立つ内容でしたので、記事前半で多少の引用をしつつ、後半は自分の話をメインにして当書を簡単にご紹介します。
※本記事内で使用しているイメージ写真と「当書」は無関係です。
職場での人間関係あるある

会社には色々なタイプの人がいますが、以下のような経験はないでしょうか?
- 上司が堅物で改善提案を持って行っても全て却下されてしまう。やる気をなくす。
- 上司から、「やり方は君に任せるよ」という感じでほぼ丸投げに近い状態で仕事を振られて途方にくれた事がある。
- 部下に仕事を依頼しても全然やる気がなさそうな反応しか見せないのでイライラする。
- 新規プロジェクトで一緒に進める事になった関係部署の上司に初対面で挨拶に行ったが、ぶっきらぼうに返された。
- 同僚に今度異業種交流会に参加してみないと誘われたけど、自分に合っているとはとても思えない
上記は一例ですが、こうした「(自分の常識では考えられないけど)一体どういう発想からそうなるんだ!?」といったような事は職場では多々生じます。
当書では、こういった思考、行動特性の違いをFFS理論に基づく5つの因子から説明しています(以下しばし引用)。
FFS理論(開発者:小林惠智博士)は、「Five Factors and Stress」の頭文字を取ったもので、その人固有の特性(思考行動パターン)を5つの因子とストレスで数値化するものです。5つの因子は「凝縮性」「受容性」「弁別性」「拡散性」「保全性」で構成され、この組み合わせによって、その人が持つ潜在的な強みを客観的に把握する事ができます。
引用元:「宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたの知らないあなたの強み」古野俊幸著 発行 日経BP
凝縮性「固定・強化させようとする力の源泉」
こだわりの強さがあり、自分の中に明確な価値基準を作りやすい。ブレずに持論を主張する。
受容性「外部を受け入れようとする力の源泉」
相手のためを思い、柔軟に相手を受け容れる。関係する周囲の人の面倒を見て、その人が喜んだり、その人から感謝されることが嬉しい。
弁別性「相反する二律にはっきりと分けようとする力の源泉」
情報に基づいて、曖昧にせず白か黒かはっきりと分ける。合理的で無駄なく進めようとする。自分の都合で判断する事もある。
拡散性「飛び散っていこうとする力の源泉」
情動的で好きなこと、興味のあることに対してすぐに飛び出そうとする。反面、興味を失うと一気に冷める。このため行動が脈絡なく見える。
保全性「維持するために工夫改善していく力の源泉」
身近なところから目標を立てて確実に進めていく。成功体験をベースに体系的な知識や経験を得ることで、成長しようとする。
引用元:「宇宙兄弟とFFS理論が教えてくれる あなたの知らないあなたの強み」古野俊幸著 発行 日経BP
この5つの因子の詳しい説明は、当書をご覧頂きたいですが、
上記の5つのうちどれが第1因子か?そして、第2、第3因子に何が来るか?によって、意思決定や行動特性が異なってくるため、異質なタイプの上司、部下に出くわした場合、上述のような「なぜそうくる??」という食い違いが生じるというものです。
当書を読むことで、このあたりの疑問も多少クリアになると思います。
そして、こうした特性の違いを理解した上で適切に相手に接すれば、余計な軋轢を減らす事にも繋がりますし、効果的な人材育成などにも役立つという感じです。
これらの5つの因子は、当書内の簡易版診断テスト、更には読者特典のWEB診断テストでより詳しく診断する事が出来ます。
※なお、読者特典のWEB診断テストは、当書巻末の袋とじに収録されているアクセスコード1つにつき、基本的に1回しか受検できないようです。同じく当書内にある簡易版の診断テストは、何度でも出来ますが、WEBでの診断もやってみたい場合は、新品を購入される事をおススメします。
私は「保全性」×「弁別性」×「受容性」タイプ

私も簡易版、WEB双方の診断テストをやってみました。当書ではWEB診断テストの結果レポートをSNSなどで公開できるように工夫されているのですが、今回はやめておきます。
診断結果だけ言うと、下記のような感じでした。
「保全性」がメインのタイプです(ちなみに日本人は「受容」×「保全」の組み合わせは多いらしいです)。
第1因子:保全性
第2因子:弁別性
第3因子:受容性
それぞれの特徴を当書から拾ってみると、
- 物事を体系的に考えるのが得意:保全性
- 慎重でリスク回避に長けている:保全性
- 合理的で無駄が嫌い:弁別性
- 「良いヤツ」と判断すれば面倒見の良さを発揮する:弁別性&受容性
ざっとこんな感じでしょうか。
先述のように、5つの因子のどれか一つだけが当てはまるというよりは、複合的に各因子を持っており、第2、第3因子として何が来るか?そしてその順番もその人固有の特性を見る上で重要です。そしてどの因子が良い、悪いというのはなく、あくまで同等です。
テスト結果は個人的に良くも悪くも「当たっている」と思いました。
なお、当書では自分が宇宙兄弟のキャラクターで言うと誰に近いか?も分かるようになっていますので、照らし合わせながら読む事でより理解が深まりますよ!
次ページ「私(保全性)から見た拡散型上司」へ続く。