やりたいことを見つけるヒント
※前編のつづきです。記事が長いので分けました。
「自己分析は大事です」については前編で書いた通りです。
いよいよ自己分析のヒント、具体案についてはここからです。
とりあえず今の段階でいいので自分の「やりたいこと」を考えてみましょう。
以下考えるきっかけとなる切り口を例示してみます。
「職種」ではなく「仕事の性質」で!
ここではまず「営業」とか「販売」とか受けたい会社が出している「応募職種ありき」ではなく、
- 「人に直接役立つ仕事」
- 「社会貢献性が高い仕事」
- 「自分の技能をとことん追求する仕事」
などといった、「仕事の性質」で自分の志向に合うのは何か?をざっくり考えてみます。
(「営業しかないから営業で」というように最初から応募できる職種の中でのみ考えようとすると、だんだん本質が分からなくなってしまいます。)
例えば、何となく「人に直接役立つ仕事」がしたい(ここでは便宜上「B to C」をイメージ)と思い浮かんだとします。
なぜ「人に直接役立つ仕事」か?
次に「人に直接役立つ仕事」が思い浮かんだ理由について考えてみます。
- 「以前人に感謝されて嬉しかった事がある」
- 「単純に興味がある」→(どういった部分に?)
など、子供時代~学生時代を通じて何かしらきっかけになるような事はないですか?
例えば、
- 「中学高校の頃、友達と勉強をよく一緒にやっていたが、質問されたりすることが多かった 」
- 「それを分かりやすく説明してあげたところ、後日テストで友達が高得点を上げて喜んでくれたのがとても嬉しかった」
など。そこから更に、
「何か困ってる方に必要なアドバイスや助言をするような性質の働き方が自分には合ってるんじゃないか?」
というように考えます。
具体的にはどんな職種?
次にこの「必要なアドバイスや助言を行う」という働き方ができそうな具体的な職種を洗い出してみます。
書店又は図書館に置いてある「職業図鑑」など参考にしても良いかもしれません。
本記事のケースで言うと、「教師」や「講師」「アドバイザー」「相談員」「カウンセラー」又は「コンサルタント」などが思い浮かぶと思います。
その中で興味の持てるものや専攻を活かせるものを更に深堀して調べていくという感じです。
これらの中には必要な資格や知識経験を有するものなど、すぐにはできない職業も多いかもしれません。
それならば「そこに将来的に行き着くため」に「必要な知識や経験を得るため」に一旦就職するという選択でも良いと思います(面接での伝え方はひと工夫)。
その他職業図鑑以外でおススメなのは「新・13歳のハロワーク」です。
「好きなこと」「興味のあること」から仕事を探せます。沢山の職業が分かりやすく説明してあります。
「こんな仕事もあったのか」など見てるだけでも楽しいです。
こうした本でまず思いっきり可能性を広げてみて、そこから絞っていくというのも一案です。
その際仕事の良い面だけでなく、悪い面(大変な部分)にも是非意識を向けてみてください。

「アルバイトの経験」から掘り下げる
次にアルバイトをしたことがあればその仕事内容を分析してみます。以下のような点を書き出してみてください。
- 仕事の好きなところはどんな点?
- 逆に一番我慢できない嫌な点は?
- 仕事のスタイルは(チームプレーか個人プレーか?)
- 顧客は誰か?(企業か個人か?)
- 業界には将来性がありそうか?
- アルバイトの職種に仮にそのまま就職するとしたら?(「Yes」か「No」か?それはなぜか?)
私の場合
私は学生時代ファミリーレストランの調理場で4年間アルバイト経験がありますが、
レシピをきちんと覚えてチームで協力し合いながら美味しい料理を提供することで、お客様に喜んでもらえるのが本当に楽しいと思っていました。
人が足らない時は(あまり人気がない)洗い場も喜んで引き受けました。
反面いざ就職を意識して店長を始めとした社員さんを見たとき、非常に長時間残業で、もしその日アルバイトのシフトが確保できなければ、
- 自分でシフトを埋める
- オープンーラスト勤務
など、体力的にも無理と思えるような働き方を連日していたのも目の当たりにしていました。
それも含めてこの仕事を社員としてやれる覚悟があるかと自分に真面目に問いかけたとき、
「好きな仕事の一つだけど、そこまではちょっと無理かも・・。」という感じでした。
自分の場合「給料が安い」とか「汚い」とかはあまり気にしませんが、連日の長時間残業だけは体力的に続かないと判断したので、
そこは自分としては「絶対避けるべきもの」と定めて別の選択肢を探すことにしました。
この「絶対避けるべきもの」は価値観により人それぞれです。

「避けるべきもの」を把握しよう
やりたいことを突き詰めて考える事が当然ベストですが、逆に自分の「資質」や「価値観」に照らして「嫌いな事」「避けたいこと」も把握したうえで、
それでもやれる覚悟があるのかどうか?
を自問自答しておく事も大切な事だと思います。
例えば「接待が多い」と言われる広告や商社で営業の仕事を目指す場合、
「お酒が飲めない」というのはもちろんそれだけで不利になるとは言えないですが(お酒を飲まない人気ホストもいますし)、
圧倒的に飲める人が多い環境の中で(その人達以上の努力で)連日立ち回っていく覚悟も必要ですがそれをどう捉えるか?
誰しも仕事の良い面ばかりに目が行きがちですが、こうした裏の「大変な面」にも一度向き合っておく事も大切です。

まとめ
「今後就職活動を控えている方」又は「就活中で自分のやりたいことがよく分からないという方」向けに自分の体験も交えて、
- 入社後に新たにやりたいことが見つかったり変わったりすることも当然あります。現段階でのやりたいこと(=仮説)を肩肘張らずに考えて見ましょう。
- 「やりたいこと」を考えるためのヒント(仕事の性質から、アルバイトから、職種図鑑などから)
- 自身の「絶対避けるべきもの」は押さえておいた方が良いです。
といった自己分析の重要性や考えはじめる切り口を自己流で書いてきました。
自己分析のやり方はこれに限らず市販本など見ると他にも色々あると思います。
手法はともかく「(今後変わるかもだけど)今の自分はこうなんだ!」とまずは自分で確信する事です。
最終的に「やりたいことを探す」よりも「NGを避けて消去法で選びました!」となったとしても、
周囲に流されずにその時自分で考えて決断したことならば、仮に失敗しても将来の糧になりますし、何も準備しないよりは遥かにマシだと思っています。
新卒の就活は人生でたった一度。後悔のない就職活動を行ってくださいね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!