【人事】採用担当の仕事は営業職!~こんな人が向いている~

営業職(人事未経験)
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人事部で新卒採用担当の仕事に興味があります!

近々転職を考え中
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人事部採用担当に向いているのはどんな人ですか?

Tak
Tak

外から見たイメージだけだと、見落としがちな視点もありますよね。

筆者も人事部で新卒、中途採用のほか、教育研修、労務系も含めて約10年間一通りの人事業務に携わりました。

採用担当は、他の人事部実務とは異なる資質も求められると個人的に考えています。それは「営業的なマインド」です。そこで今回は、人事部業務うち新卒採用に焦点を当てて「採用担当の仕事は営業職」という視点でお送ります。

今後、人事部で採用をやりたいと考えている方、採用に限らず人事職を希望される方も是非ご一読下さい。

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近年の売り手市場傾向をまず確認

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採用担当の仕事は営業職ってどういうことですか?

Tak
Tak

企業が求人広告を出せば自動的に応募者が集まって来て、企業は淡々とそれを選別するだけ。と思っていませんか?採用担当は攻めの姿勢も必要ですよ!

まずは、企業が学生を採用しづらくなっている事を簡単に統計で確認しましょう。特に昨今は筆者が採用を担当していたリーマンショック直後頃と比べても売り手市場の傾向が強くなっています。

2023年(令和5年)4月の完全失業率(季節調整値)は2.6%(総務省「労働力調査」より)となっており、リーマンショック後の2009年(平成21年)4月の完全失業率(季節調整値)の5.0%と比較しても大幅に低い水準です。当時と比較すれば明らかに求職者有利の売り手市場となっています。

また、リクルート社発行の「就職白書2023」によると、2023年卒の新卒採用で採用目標数を充足できた企業は半数以下の40.4%との事で、半数以上の会社が程度の差こそあれ採用目標数を達成できていない結果となっている事が読み取れます。

この新卒採用数充足企業の割合は毎年発表されていますが、例えば2021年度の採用充足企業は56.0%であるのに対して2019年度は47.0%といったように、年度によって数値は多少異なります。

参考 就職白書2014~2023時系列データ集 (リクルート 就職みらい研究所 刊)

また企業規模によっても若干数値は異なるものの、大枠ではただ待っているだけでは企業は欲しい人材を採用できないという事は言えそうです。

採用担当の仕事は営業職!

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でもやはり誰もが知っている大手企業ならば、黙ってても応募者は集まって来そうですけど?

Tak
Tak

大手も採用には苦労してますし、色々な工夫もしていますよ!

確かに、一部上場企業や就職人気ランキング上位に位置づけられるような有名企業における新卒採用では、求人広告を出すだけで(必要以上の努力をしなくとも)優秀な学生が沢山集まって来るのは事実です。

反面、一般的に優秀とされる高学歴の応募者は、同等又はそれ以上の知名度・規模・条件の大手企業を併願していることが大半のため、採用活動を通じて何度も選考辞退・内定辞退の連絡を受けることになります。有名企業は有名企業同士の学生獲得競争があります。

採用部署・担当者は自社の採用目標人数をノルマで持っているので、辞退者が出れば目標達成はその分遠のきます。「ああ、また辞退かぁ」と気分が下がる時もあるでしょうし、上司から「このままではまずいよね、どうするの?」と詰められる時もあるかもしれません。

一方で、こうした売り手市場こそ、採用担当者の腕の見せ所と言えます。応募してきた学生とのコミュニケーションを通じた関係構築も大切です。

学生と頻繁にコミュニケーションを取りつつ、本人がこの先どういう働き方をしたいのか?(例えば「早く出世したい」「雰囲気が合う職場が一番」といった価値観)など、考えを聞いていきます。

新卒の学生と話していると、「何となく名前を聞いたことがあるから」という基準で会社選びをしている事も割と多いです(もちろん明確なビジョンを持っている方も沢山います)。

こうしたコミュニケーションを通じて、学生自身の考えが整理されていく中で、「実は自分には中小の方が向いているのでは?」などといった新たな気づきも出てくる場合もありますし、学生の志向性と自社のビジョンや求める人材像との共通点を探りだして、「それならウチが合ってるんじゃない?」と自社を売り込む場合もあります。

こうした過程を経て、「御社の内定を受けさせていただきます」と自社を選んでもらった時こそ、これまでの苦労が報われる瞬間ですね。そして、採用で関わった社員が入社後に活躍している姿を見るのも嬉しいものです。

先述のように、昨今はより売り手市場で優秀人材の獲得競争は激しくなっています。企業側もただ求人広告を出して「採用してやる」という待ちの姿勢では、優秀な人材を採用する事は難しくなっています

  • どうすれば採用できるか?
  • 他社がやっていない新しい採用手法は何かないか?

常にこうした事を考え、目標未達の状況でも折れずに逆境を楽しめるマインドを持っている人は採用担当者に向いていると言えるでしょう。

採用は営業だと思って仕事して欲しい。」これは当時の上司が言っていた言葉です。

実際に某大手企業の人事部で採用を担当しているチームは、ほとんどが管理部門の事務系社員ではなく、現場の営業で成果を出した人材が引き抜かれた精鋭部隊だったりします。

また、新卒採用は人事部だけで完結するものではなく、各部署と連携して進めるタスクが非常に多いです。

採用業務のいろいろ
  • 現場の仕事内容を取材して魅力的な求人広告を作成する
  • 現場の若手営業マンに面接を担当してもらう
  • 採用説明会で役員に登壇してもらう

採用担当者は全体の司令塔として、上記のようなタスクをリードしていく事が求められます。「発信力」や「行動力」「社内調整力」に自信のある方は採用業務を行ううえでの強みになるでしょう。

このように人事部の採用担当は大変な事も多い仕事ですが、他の人事業務で得られないような達成感が味わえる仕事だと思います。「我こそは!」と思う方は是非チャレンジしてみて下さい!

本記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました!

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