転職活動で応募する企業を検討する際、
「年間休日数120日」
「年間休日数105日」
といった求人票上の表記を目にしたことがあると思います。
今回はこの「年間休日数」について書いてみたいと思います。
今後転職先できちんと休みも取得したいと考えている方は、この年間休日数の違いを把握したうえで求人票をチェックしましょう!
年間休日120日とは?
2021年(令和3年)の年間休日日数は?
※2020年11月、本項(祝日日数等)を2020年→2021年版に修正。
詳しくは内閣府のサイト等をご覧頂きたいですが、
合計 | 365日 | |
土日 | 104日 | |
祝日 | 15日 | ※祝日16日。土曜日と被る(3/20)を除外。 |
平日 | 246日 |
上記より2021年の土日祝日日数の合計は
土日104日+祝休日15日=119日。
これに「元日以外の年末年始休暇」や「お盆休暇」など、各社毎に決めている日数を加えたものが年間休日数です。
「年間休日数120日以上」とあれば
祝日の日数は年によって変動するうえ、会社の創立記念日を休みとしている場合などでも多少差異はありますが、
求人票に「年間休日数120日以上」と書いてあれば、制度上は世の中のカレンダーと同程度の休日数になるという一つの目安になります。
※年間休日数が120日以上でも例えば不動産業界など業界慣習で「水」「日」休みなどの場合もあったりするので、必ずしも土日休みとは限らない場合もあります。

年間休日数105日とは?
ハローワークなどで求人票を見ていると、「年間休日数105日」というのもよく見かけるパターンかと思います。
この105日というのも根拠があります。
105日の算出根拠
まず1年間を52週とします。
週の法定労働時間:40時間(8時間/日×5日)なので、
52週×40時間=2080時間
(↑1年間に働かせて良い時間)
※残業、休日出勤等は除く。
1日の法定労働時間は8時間なので、
2080時間÷8=260日
(↑1年間に働かせて良い日数)
1年間365日-260日=105日
(年間休日日数)となります。
年間休日数105日の場合、月8日~9日の休みは取れる事になりますので、週2日程度の休みは概ね確保されている事になります。

120日と105日、両方で働いてみて(参考)
筆者は年間休日120日、105日の企業両方で正社員として勤務した事がありますので、以下箇条書きで比較してみたいと思います。
※本項はやや主観も入りますが、今後120日→105日に転職を考えている方向けに書いています。ご参考まで。
・年間休日105日の場合、概ね週休2日で年間通して祝日(3連休)がないイメージです。
飲食店等を例にとると元旦やGWなどの稼ぎ時は出勤し、それ以外の平日を中心に交代で公休を取得するのが一般的(本社勤務の場合は土日休みが取れる場合も多い) 。
・毎月ごとに部署内の公休(シフト)を決めます。月8~9日の公休を常時誰かは出勤しているように調整します。
2連休にするか、1日ずつ週の合間に公休を入れていくか?私の職場では比較的自由に調整できました。
(自分の場合は規定どおり週2日はほぼ完全に休めたので、体の疲れはそこまで感じなかったです。)※実際は規程と実態が違っていたりする事も多いのが厄介なのですが。。
・3連休以上を取得する場合、有休を取得するか自身の公休内で調整します。
(例えば必要な時に3連休を取る代わりに他の週は週1休で乗り切るとか。)
・有休が取りやすければ年間休日の少なさは問題になりませんが、年間休日数105日を採用している会社は基本的に忙しい業界であるケースも多いです。
(周囲があまり有休をとっていない中で積極的に消化するのは難しい場合も・・)
(店舗によっては人材不足等で出勤が必要となり、公休すらまともに消化できない場合も・・)
・逆に良かった点としては業界的な特性もあり、公休がカレンダー通りでなく平日に堂々と取れた事。
(土日休みだった頃と比べてお店や映画館等、どこに行っても一切並ぶことなく利用できるたのは良かったです。)
私の場合中途入社で数年間の在籍でしたが、今後中長期的に働いていくことを考えると、この「年間休日15日の差」については熟慮すべき点だと思います。
特に旅行など3連休以上の連休を必要とする場合にこの差がモロに出てきます。
休日出勤の有無のほか、必要な時に有休をきちんと取れる環境なのか?も要チェックです。
一方、制度上は年間休日120日とはなっていても、仕事が忙しく毎週休日出勤になっている方も普通におります。これは著名な大企業でも同様です。
これは105日の会社でももちろん同じなんですが、「取得できなかった休みに対して、振替休日や代休取得、休日出勤手当が出るのか?」
といった補償の部分でもやはり両者は差があるという印象です。
もちろんこれは筆者の経験範囲内での話ですので、会社によって随分違いはあると思います。
また近年は「働き方改革」の流れの中で、一定の有休取得を義務付ける流れにもなってきており状況は今後変わっていくかもしれません。
ここで言いたいことは「たかが15日、されど15日」。
思った以上に生活が変わるので、その辺もよく検討して後悔のない意思決定をして欲しいという事です。

終わりに
転職先の決定の際「休日数がどれだけ大事か?」は個人の価値観や家庭の事情などによって様々です。
かくいう私も当時120日→105日の会社に行った理由は、
ポジションアップや給与面が良かった他、何より自身を必要としてもらっているのを面接の時に感じたためです(あと若かったというのもありますが(笑))。
今振り返ってみても休みは確かに以前と比べると少なかったですが、自分にとっては仕事もやりがいがあり、会社からも大切にして頂いたと感じてます。
当時は残業も多く決して楽ではなかったですが、今振り返っても色々良い経験もできたので後悔はしていません。
ただ現在は色々と家庭の事情もあり、休日の希望も多少はあるため今だったら行かないと思います。
その時々の事情で変わります。ホントに。
最後になりますが、会社選びをする上でこうした「年間休日数」も含めて何を優先するか、
「捨てて良い条件」と「捨てたくはない条件」の整理と優先順位づけをきちんと行う事が何より重要だと考えます。
本記事は以上です。最後まで読んで頂きありがとうございました。