最近「転職の鬼100則」という本を読みました。本記事では読後の個人的な感想と、ごく一部だけ内容のご紹介をしたいと思います。
- 本記事内で使用しているイメージ写真と「転職の鬼100則」は無関係です。
「転職の鬼100則」の構成

「転職の鬼100則」は、以下の5章立てになっています。
- 第1章 鬼選択(01~20)
- 第2章 鬼決意(21~40)
- 第3章 鬼面接(41~60)
- 第4章 鬼捨離(61~80)
- 第5章 鬼思考(81~100)
各章20則ずつ、計100則です。
「100則」というタイトルの通り、1つのアドバイスが見開き2ページ完結で述べられており、最初から順番に読んでも良いですし、気になるところを拾い読みするスタイルでも良いと思います。
次に「転職の鬼100則」読んで見ての個人的な感想です。
「転職の鬼100則」の感想

「転職の鬼100則」
おすすめ度:★★★★☆
まず今回私が「転職の鬼100則」を手に取ったのは、著者のプロフィールを見た時に少しだけ共通点があるかなと思ったためです。
私自身も元人事で採用を担当していた事、そして同時に4回の転職経験があり、採用する側、転職する側両方の立場の経験があるという点です。転職ブログも書いているので、何か新たな知識のアップデートになればと思い、手にとりました。
著者のプロフィールを見ると「6回の転職」と書いてあります。本を読めばすぐにわかると思いますが、著者は外資での転職を通じて真のハイキャリアを形成してきたいわば「猛者」であり、断じて後ろ向きな「ジョブホッパー」ではありません。
本の中でも「転職を前提に転職したことはない」と言い切っています。つまり、ガチでビジネスと向き合い、数多くの採用面接もこなして来た著者からの厳しくもためになるアドバイスが満載です。このあたりは「鬼100則」というタイトルのイメージ通りかと思います。
したがって、前向きな転職ではなく「現状から逃げたいだけ」「そこまで仕事に対して熱意を持っていない」という方には優しくない、耳が痛い部分も多々あると思われます。あるいは「暑苦しい」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、後ろ向きな逃げの転職をして苦労している人こそ、この本からより多くの気づきを得られるような気がしています。内容は真っ当ですし、直接面と向かって言われるよりは、本を通した方が受け入れやすい面もあると思います。
肝心の中身ですが、読んでいてかなり本質的な真理に触れていると思われる箇所も複数ありました(次項で個人的に響いた内容を3つご紹介しています)。
また、おそらくメインターゲットはキャリア志向が高い2~30代の転職希望者だと思いますが、(私も含め)40代以降の方で中々日常で叱ってもらう機会が少なくなっている方にも良いかもしれません。
一方「転職の鬼100則」は、見開き2ページで考え方を示すものが主眼であり、「では、具体的にどうやるのか?」については細かく触れていない点も多いと感じました。
例えば「転職のセカンドオピニオンを活用せよ」というアドバイスがあります。
趣旨は分かりますし、大いに賛成なのですが、実際問題どこの誰にセカンドオピニオンを求めるのが良いか?等の方法論については触れておらず、人によっては具体性に欠けるという印象を持つ人もいるかもしれません。
”考え方を学ぶ本”と捉えて、その中で幾つか学びがあったという事で個人的におススメ度★4としています。
「転職の鬼100則」私が共感できた3選

読み手の経験や立場、価値観などによって「ためになる内容」は違うと思います。私の場合は、100則のうち、個人的に以下の3つが特に響いたので一部引用してご紹介します。
第1章 ~鬼選択~ 03 「人生の問題」を解決する転職であれ
・・「少し給料が上がるから」「残業が減って楽できそう」「人間関係がよさそう」。このように、多少の不満が軽減される程度の転職であるなら、現職に留まっておくほうがましである。問題は会社や組織にあるのではない。そう、問題なのは「あなた自身」なのだ。
引用元:「転職の鬼100則」 早川勝 著 明日香出版社
第3章 ~鬼面接~ 49 「意図」を汲んで期待に応えろ
面接官の立場から、印象だけで不採用にしたくなるタイプ「五か条」がある。(中略)
⑤上司の悪口が止まらない
現職での不平不満が実際の転職動機なのだろうし、ある程度は上司批判が飛び出しても大目に見てもらえるに違いない。しかし、調子に乗って悪口がエスカレートすると、「他責」傾向の歪んだ性格であると誤解されても仕方がない。
第5章 ~鬼思考~ 100 「なりたいもの」になれ
地球上に生きとし生けるもの、全ての人間が心に従ってやりたいことをやっている。そして、なりたい自分になっている。だから今のあなたは、あなたがなりたかった姿そのものなのだ。(中略)人間、本当になりたいと思っている自分にはなれるが、なれたらいいなあと漠然と願っているだけの自分にはなれない。それが真理である。
特に、上2つは私が若い時に上司との人間関係がうまく行かない事が理由で転職活動をしていた時の自分に言ってやりたい内容でした。
面接官にうまく促されて話しているうちに、自分が思った以上に「上司の悪口」をしゃべらされていました。面接官は「なんて他責的なヤツ」として、ニコニコしながらそっと✕(不合格)をつけていた事でしょう。
そうとも知らず、当時の自分自身は「割とうまくアピールできたのになぜ落ちたんだろう?」ぐらいに思っていたわけですから、どれだけおめでたいのかと。
このように、誰かに言ってもらわないと自分で気づくのが難しい事は結構あります。特に周囲に相談しづらい転職活動では尚更です。
「転職の鬼100則」はタイトルの通り、100のアドバイスがありますので、このうち幾つかは皆様の「気づき」になる内容も含まれているかもしれません。
「転職の鬼100則」の紹介は以上です。気になった方は是非読んで見て下さい。よろしければ以下からもどうぞ!
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