「サイレントお祈り」なんか気にしない!転職活動のあるべきマインドセットとは?

こんにちは。新卒や中途で就職、転職活動を経験した方なら誰もが一度は「サイレントお祈り」を経験したことがあるのではないでしょうか?

私のサイトでは、面接対策など転職関係の記事を中心に70記事ほど公開していますが、一番アクセスが多いページは「合格フラグ」に関する記事です。

書類選考・面接といった採用選考の結果が来るまでの間、不安になる方がそれだけ多いと改めて実感しています。

そして、たとえ遅くとも結果が来れば良いのですが、永遠に何の連絡も来ない場合も多いです。

今回は、この「サイレントお祈り」がなぜ起きるのか?そして「サイレントお祈り」に対してどのように前向きに捉えたら良いか?

について、私自身も転職活動で過去に何度もサイレントお祈りをされた者として、そして元人事採用担当者としての経験もふまえて両面から見ていきたいと思います。

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サイレントお祈りとは?

まずはサイレントお祈りの定義の確認から。ご存知の方は飛ばして下さい。

「サイレントお祈り」とは、就職活動を行う学生たちの間で使われる俗語です。企業からメールで送付される不採用通知には、末尾にかならず「今後の活躍をお祈りいたします」などの一文が添えられていることから、就活生はこれを「お祈りメール」と呼びますが、最近は、事前に「通過者のみ連絡」などの説明がなかったにもかかわらず、不採用者にはこのお祈りメールさえ届かないケースが増加。このように、企業から不採用について何の音沙汰もないことを「サイレントお祈り」と呼び、学生や学校関係者からは企業の不誠実な対応を批判する声もあがっています。(2015/6/29掲載)

引用元:「日本の人事部」https://jinjibu.jp/keyword/detl/724/

一般的には、大企業であるほど「サイレントお祈り」が行われるケースは多いですが、中小企業ならば「サイレントお祈り」をしないという事ではありません。

そしてこの「サイレントお祈り」は新卒採用だけに限った話ではなく、転職活動でも普通に行われています。

転職活動の場合、転職エージェントを利用して活動される方も多いと思います。この場合は、転職エージェントに結果の連絡を催促してもらう事もできるのでうまく利用しましょう。

一方で転職サイトを使って活動されている場合、「サイレントお祈り」に出くわす可能性がより高くなります。特に書類選考は多いです。もちろん面接でもあります。

一方、「通過者のみに連絡します」と事前に通知されていた場合は「サイレントお祈り」に該当するのか?

上記の引用では「説明がなかったにもかかわらず」と「説明があれば(連絡しなくとも)サイレントではない」との立場ですが、これには色々な意見があるようです。

本記事では、引用の通り「通過者のみに連絡します」とあればとりあえずは容認しませんか?という立場です。これについては後述します。

なぜ企業はサイレントお祈りをするのか?

私自身も過去に4回転職しており、その間何度も面接を受けました。トータルで言えば、転職の面接だけで5~60回は面接を受けています。応募した会社はその何倍にもなります。

サイレントお祈り、される側はキツいですよね。。。

転職活動が順調な時はあまり気にならなくとも、手持ちが少ない時や逆に志望度が高い企業の時などは特に選考結果が気になります。「気にするな」といっても気になるんですよね。。

ではなぜ人事はこうも気になる合否連絡をせずに「サイレントお祈り」をするのか?

今度は元人事採用経験者の立場にたってお伝えしますが、大きく分けて以下の3つの理由が考えられると思います。

「業務の優先度」による理由

1つ目は人事部側の「業務優先度」によるものです。

人事部に限らず、限られた人員、限られた時間の中で優先順位をつけて仕事を進めていくというのはどの会社、職種の方でも共通だと思います。

その中で、企業の中途採用担当者がやるべき業務も複数ありますが、最優先すべきは「必要な人員を早急に確保すること」です。

例えば、あるポジションで4人の候補者の面接を行ったとします。そこで内定につながりそうな方が1人だけいたとしたら、仮に他の3人の候補者へのあらゆる対応が遅れたとしても、まず全速力でその有力な方の選考を進めて、結果を見届ける事を優先します。

そういう意味では応募者からは見えづらいかもしれませんが、人事も優先度の高い仕事への対応は極めて早いですし全力でやっています。それこそ面接での合格結果が当日の夜に来る場合もあったりします。

ただし、結果的に他の候補者への対応、更には書類選考でお見送りした方への対応が後回しになる場合も出てきます。

後回しにした結果、日々の業務に埋もれて忘れてしまったなんてパターンはもう最悪ですね。。

候補者を「ペンディング」しておきたい

そして2つ目、不合格の連絡を後回しにすることで企業側に都合が良い場合もあるのです。

先ほどの複数の候補者の例ですが、4人面接して1人だけ内定を出せるレベルの人材で、後の3人は「可もなく不可もなく」という場合、

「もし有力な候補者が最終面接で不合格となったり、他社に内定が出て選考辞退される可能性もあるので、他の3人にはしばらく連絡をせずに様子をみよう(=ペンディング)

というような場合です。書類選考でも同様の事が起りえます。

結局のところ、最終的に内定者が決定し入社が確実になったタイミングで一斉に不合格連絡を出した方が、「必要な人員を早急かつ確実に確保する」という人事部の最優先目的に照らせば都合が良いとも言えます。

かつて私も応募者として企業からの合否連絡をずっと待っていましたが、企業側の都合でこんな感じでペンディングされてたら、待つ側からしたらたまったものではありませんね。。。

人事部が「消極的な選択」をした結果

3つ目は、個人的にはあまり心情がよくわからないのですが「消極的選択」によるものが挙げられます。

  • 「下手な不採用通知をしてクレームになるのを避けたい」
  • 「不採用メールの誤送信などによるクレームを避けたい」

例えば上記のような理由から、不採用通知を出すのをためらい、結局「出さない」という消極的な選択をしてしまうようなケースです(企業が「不採用通知を出す事」「不採用理由を開示すること」は法律上いずれも義務ではありません)。

確かにそういったリスクもあると思うのですが、私個人としては不採用通知を出さない事による以下のようなリスクと天秤にかけてどちらを取るかという話だと思うんですよね。

  • 「不採用通知をしない企業である事が知れ渡ることによる企業イメージダウン」
  • 「サイレントお祈りをされた事により、応募者がSNS上に報復として晒す」

メールの誤送信などは、企業側が自社の業務プロセスやチェック体制などを改善すれば減らせる問題ですし、もしそれだけが理由ならば、不採用通知を出した方が良いと個人的には思うのですが。。

サイレントお祈りへの心理的対処法

「サイレントお祈り」に対してどのように対処すれば良いのか?

「企業側に直接確認する」というのは真っ先に思いつく手段ですが、躊躇する人もいると思います。

私なら「もしやサイレントお祈り?」と感じたら(更に嫌な気分になりそうなので)わざわざ連絡はしないと思います。

ここからは「サイレントお祈りはこう割り切って次に進みましょう!」という考え方のご提案です。

合否連絡を抽選結果と同じと考える

まずは「サイレントお祈り」か否かが微妙な以下の通知をまずご覧下さい。

「次の選考に進んで頂く方にのみご連絡します」

どうでしょうか?何も言われないよりははるかにマシですが、「いつまで待てば良いのか?」という不安が残りますよね。。

こうした場合、10日待って何の連絡もなければ、不合格と割り切って次に進むべきです。「少なくとも積極的に採用したいとは思ってなさそう」と私なら判断します。もし企業側に確認を入れるならば、このぐらいのタイミングがちょうど良いでしょう。

ところでこの「次の選考に進んで頂く方のみ・・」というのは、どこかで聞いたことがありませんか?

「当選のご連絡は商品の発送をもって替えさせて頂きます」

これは抽選に応募した場合などに見かける表現ですが、「当選しなかった旨の連絡は無い」という点では似たようなものです。これなら世の中普通に受け入れられてますよね?

準備にそれなりの時間をかけて、個人情報を送っているという点では抽選とは異なるかもしれませんが、他にもネットビジネスのコンペなどでも似たような対応方法を見かける事があります。

要するにここで言いたい事は、「選考から漏れた人に連絡をしない」というのは何も採用に限った対応ではないので、10日ぐらい待って何の連絡もなければ「なんだ、抽選に漏れたか」ぐらいにドライに割り切ってさっさと次に切り替えた方が精神衛生上も良いという事です。

「非制御要因」に振り回されない

最近は、こうした「サイレントお祈り」をされた腹いせに、企業名や人事担当者をSNS上に晒したりする事も起きたりしているようです。

これに関しては難しいですね。私自身も過去に無職期間中に転職活動していて、焦っている時にサイレント放置プレーをされた際、企業側の対応に「けしからん!」と感じましたから。

更に転職サイトでスカウトされて、わざわざ自費で遠方まで出向いて面接を受けた結果がサイレントお祈りだったこともあります。面接の部屋を出た瞬間に面接官は私の事など完全に忘れ去ったものと思います。

「晒す」とかに関しては「私ならそこまではやらないと思うけど。。」としか言えないですね。

一方、先ほども書きましたが人事側も自分たちの優先順位に沿って仕事を進めているだけなので、特定の個人に対して悪意があったり、バカにしているという事は決してないと思うのです。

何らかの問題解決をするうえで、「企業側が連絡して来ない」というのは基本的に応募者側ではコントロールできない要因(非制御要因)です。

問題解決においては、自分でコントロールできる要因(制御要因)に注力し、自分でコントロールできない要因は切り分けて手を出さないというのが定石です。この場合の自分でコントロールできる要因は、「さっさと見切りをつけて次に切り替える」事です。

「転職は縁」という言葉もあるように、貴方に対して「サイレントお祈り」をしてくるような企業とは「縁がなかった」と考えて、本当に縁のある会社に内定が出るまで粛々と努力を続けましょう。

今がどんなに悪い流れでも、続けていればきっと潮目が変わる時が来ます。その時こそが勝負です。

「サイレントお祈り」まとめ

転職活動でよく起こりがちな「サイレントお祈り」が起こる理由と、それに対する心理的対処法ついて、私自身の双方の経験を踏まえて書かせて頂きました。以下に要点を纏めます。

サイレントお祈りが起きる理由
  1. 人事側の業務優先度(不採用連絡は後回しになりがち)
  2. 候補者の囲い込み、ペンディング
  3. 消極的選択(誤送信などを回避したい
サイレントお祈りへの心理的対処法
  • 企業に直接確認(10日ぐらい待ちましょう)
  • 「抽選結果と同じ」と考え、ドライに割り切る事。
  • 「非制御要因」に振り回されない事。

本記事でずっと書いてきたように、企業側が完全に自分たちの都合で「サイレントお祈り」という選択をしているのですから、こちら側も自分たちの都合で動けば良いのです。沢山の企業をかけもち、どんどん応募しましょう。

そして、「通過連絡をしてきた企業だけ相手にする」ぐらいのマインドセットで良いのではないでしょうか?と個人的には考える次第です。

考え方は人それぞれです。本記事の対処法は完全に私のオリジナルですので、「使えそう」と思った方のみ参考にして下さい。

本記事は以上です。最後までお読み頂きありがとうございました!

本サイトでは「合格フラグ」に関する記事を幾つか書いております。ご興味があれば、是非以下リンクからご覧ください。