【英検準1級】 二次試験対策本 有名な2冊を徹底レビュー! 面接大特訓 VS 旺文社の14日でできる二次試験・面接完全予想問題集

★本記事はアフィリエイトを利用しています。

英検準1級の二次試験対策本は色々ありますが、以下の2冊は非常に有名だと思います。

  • 英検準1級面接大特訓(Jリサーチ出版)
  • 14日でできる英検準1級二次試験・面接完全予想問題(旺文社)

英検準1級 面接大特訓

新品価格
¥1,540から
(2024/2/18 18:06時点)

本記事では英検準1級の一次試験を突破してこれから二次試験の面接対策を始める方向けに、これら2冊の著名な対策本のレビューをしていきます。

なお私は英検準1級合格、TOEIC815点、留学経験なしのごく普通の英語学習者です。英検準1級も完全独学でコツコツ勉強しました。

一次試験通過後の最初の二次試験は落ちました。スピーキングが苦手だったのと、面接試験本番で雰囲気に飲まれてしまい残念な結果になりました。

1回目は過去全6回問題集についている二次の過去問だけやりました。これだけでは不足なのかというと決してそんなことはないと思います。これだけで合格する人も多いと思いますし、私も当初そのつもりでした。

2回目で合格しましたが、その際は一次試験が免除だったので今回レビューする2冊を両方買って時間をかけてやりこみました。

その学習の記憶も新しいうちに今回の記事を書こうと思った次第です。

先に結論を書いておくと以下の通りです。

まとめ
  • 英検準1級面接大特訓(Jリサーチ出版)
    →準1級で必要な重要表現、回答力などの地力をしっかり養うのに最適。時間のある方向け。
  • 14日でできる英検準1級二次試験完全予想問題(旺文社)
    →試験さながらの形式、クオリティの模擬試験。直前対策に最適。

それでは本題に入ります。

本記事のレビューはあくまで個人的な見解です。参考書の好みは人それぞれですし、個々のレベル感によっても同じ参考書への見方は変わって来ると思います。あくまで参考の一つとしてご覧頂きたくお願いします。

スポンサーリンク

英検準1級面接大特訓(Jリサーチ出版)を徹底レビュー

まずはじめに英検準1級面接大特訓についてのレビューです。

英検準1級 面接大特訓

新品価格
¥1,540から
(2024/2/18 18:06時点)

面接大特訓は以下の構成になっています。

  • 第1章:面接の準備
  • 第2章:短文練習
  • 第3章:模擬テスト(12回分)
  • 第4章:社会問題に関する長文練習

第1章は試験の概要説明のため本記事では省略し、第2章以降についてレビューしていきます。

第2章:短文練習

第2章の短文練習は、左側のページに日本語の短文が載っており右側にその模範解答の英文が載っています。左側の日本語を見てパッと英語で言えるようになる練習、つまり瞬間英作文です。

第2章では日常生活、環境、ビジネスなど20のユニットに計280個の短文が収録されています。

やってみての感想としては、4コママンガのナレーションで使えそうな表現も含まれている他、時制も過去形で答えさせるなど英検準一級二次試験を意識して工夫されている印象です。

一方、試験に直結した形式ではないため、時間がない方は第3章以降の模擬テストを優先した方が良いと思います。

また、面接大特訓は無料音声が利用できます。上級者の方や何度か復習して慣れて来た方は、付属の音声を聴いて瞬時に答えるといった学習も効果があると思います。

第3章:模擬テスト

次に第3章の模擬テストについてです。模擬テストは文字通り、オリジナルのナレーションとQ&Aが12回分収録されています。

やってみての感想としては、ナレーションは本試験や後述する旺文社の模試と比べると4コマの絵の雰囲気がやや異なるため、最初はややとっつきづらさを感じました。

更に実際に12回分やってみての相違点としては、本試験では4コマ目がバッドエンドのオチが大半ですが、面接大特訓の模擬テストでは12回中3回はハッピーエンドのオチである点、

更にコマを見て話すべき内容がすぐにピンと来ず、想像力を働かせて話さなければならない部分がやや多く、少し難しく感じたといったあたりです。

もちろん色々なバリエーションを練習できると捉えれば良いのですが、本試験との類似性という点では後述の英検準1級二次試験・面接完全予想問題と比べると正直やや劣るかなという印象です。

逆に解説では、どういう箇所をナレーションに含めるべきかといった着眼点や、高得点を取るコツなどをきちんと書いてくれている点は全6回問題集と比べても充実しており、自身のナレーションの組み立て方を見直すきっかけになりました。

次にQ&Aについてです。Q&Aの内容は概ね本試験に沿った内容でした。特に良かったのは解説です。

合格解答例は各質問に対して1つですが、解説では合格回答例を元に「こうすれば5点満点、逆にこれだと3点」という配点を意識した解説となっており「こういう感じで加点されるんだ」といった事が非常に分かりやすい内容になっています。

最後に、各模擬テストの解答解説の末尾に付いている「面接で役立つボキャブラリー」が充実しています。模試1回分につき関連するテーマが4~50語、合計500語強あります。

短期間で表現力を上げるためにはキーワードの詰め込みも個人的には大切だと思っており、この点は後述する旺文社の英検準1級二次試験・面接完全予想問題よりも圧倒的に充実していると思います。

第4章:長文練習

第4章の長文練習は第2章の長文バージョンです。英検準1級のQ&Aで聞かれるテーマを幅広く網羅しており、それに対して論理的に話す練習ができます。

こちらもテーマ別に14ユニットに分かれ、その中に73題の質問とそれに対する模範解答がついています。模範解答は内容によって肯定意見、否定意見両方載せてあります。また、重要な表現については「チェック」として別掲されています。

やってみての感想としては、面接大特訓で一番良いと感じたのはこの第4章です。

問題数が多いのでやりごたえはありますが、論理的な回答の組み立てや接続詞や関係代名詞を使って長めに話す練習ができたのは試験合格にとても役立ったと感じています。

一方、少し上級な表現も多く「確かにここまで言えればすごいけど、自分にはすぐには無理そう」と感じる時も割とありますが、一通りやることで幅広いテーマのネタ集めとしても非常に有用です。

そして復習する際には無料音声を利用してシャドーイングをしていました。

面接大特訓全体を通して

英検準1級面接大特訓は、英検準1級二次試験対策に特化した直前対策本として12日間で完成させるためのペース配分が冒頭の目次に掲載されています。

一方、全体を3周回して見ての感想としてはそれなりにボリュームがあるため、全てこなす事を考えると最低でも1か月はかかると感じました(本の使い方や、学習者のレベルにもよると思います)。

面接大特訓で対策する場合は一次試験終了後すぐに始めるのが良いでしょう。そして、試験直前には英検WEBや全6回過去問題集などで本試験形式に触れておく事をオススメします。

そして面接大特訓は、全体を通して特に解説が抜群に良いですよね。英検準1級で点を取るための一歩踏み込んだ解説やコラムは必見の価値ありと思います。

英検準1級、更には今後その上を目指す方にとっても有用な表現を身に着けることができる良本であり、じっくり地力を養うのに最適な一冊です。

14日でできる英検準1級二次試験完全予想問題(旺文社)を徹底レビュー

次に14日でできる英検準1級二次試験・面接完全予想問題についてのレビューです。

14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版 (旺文社英検書)

新品価格
¥1,650から
(2024/2/18 18:08時点)

構成は以下の通り。

  • 準備編:面接の流れなどのガイダンス的内容(面接の流れを事前に動画で見れたりする)
  • 問題編:14日分のオリジナル予想問題

こちらも超定番の本ですが、14回分の模試と解答解説というシンプルな構成です。

同じ旺文社の英検準1級過去6回全問題集にも2次試験の過去問がついているので、全てやれば20回以上の実戦形式の練習ができます。

また、本試験を模した面接カードがついており、切り取って使う事ができます。これを使う事でより本番に近い感じで練習できます。面接カードは先述の面接大特訓にはありません。

やってみての感想としては、問題に慣れるという点では、質量共にこれだけでも十分という感じです。

解答解説では「ナレーションの組み立て方」について1コマずつ詳しく触れている点、更にQ&Aの解説でも1つの問いに対して2つの模範解答、更には「もう一息の回答」と計3つ掲載してあるので、過去6回全問題集よりはだいぶ丁寧な印象です。

Q&Aの模範解答が複数あることで、自分の言いたかった事に近い模範回答を参考にできますし、自分の回答が「もう一息の回答例」と似ている場合もありました。要は、自分の回答と照らしてどこをどう直せば良いかが分かりやすく、改善につなげやすかったです。

一方、14日でできる英検準1級二次試験・面接完全予想問題でも巻末に2ページ分を割いて重要語句・重要表現のコーナーを設けてありますが、こちらは60語強と先述の面接大特訓(500語強)と比較するとおまけ程度という印象です。

繰り返しになりますが、短期間で表現力をあげるためには、キーワードを詰め込む事を個人的には重視しているので、巻末のコーナーだけでは物足りない印象がありました。

ですので、もし一次試験でジャパンタイムズ社の「英検準1級英作文問題完全制覇」をお持ちの方は、そこに掲載されているキーワードも追加で覚えると良いと思います。

最後にまとめると、14日でできる英検準1級二次試験・面接完全予想問題は、本試験さながらの形式&クオリティの模擬試験に特化した良本であり、直前対策に最適です。

試験まで残り2週間を切っているなど時間がない方は、14日でできる英検準1級二次試験・面接完全予想問題に絞って仕上げるのが良いと個人的には思います。

まとめ:結局どちらが良いのか?

英検準1級の二次試験対策の双璧とも言われる2冊を実際にガチでやってみてのレビューをしてきました。

まとめ
  • 英検準1級面接大特訓(Jリサーチ出版)
    →準1級で必要な重要表現、回答力などの地力をしっかり養うのに最適。時間のある方向け。
  • 14日でできる英検準1級二次試験完全予想問題(旺文社)
    →試験さながらの形式、クオリティの模擬試験。直前対策に最適。

いずれも英検準1級二次対策本として良本ですが、両者にはどちらか一方が優れているというよりかはそれぞれ異なる強みがあると思います。

ですので、可能ならば両方やるのが良いと思いますが時間がない場合、試験に合格できればそれで良いという方には14日でできる英検準1級二次試験完全予想問題をお勧めします。

一方、英検準1級合格に留まらずその先を目指したい、スピーキング力そのものをもっと向上したいという気持ちがある方には面接大特訓がお勧めです。

最後に、英検の二次試験情報などはYouTubeなどでもコンパクトに要点を纏めてくれている番組が色々とあります。

「ナレーションは必ず過去形、過去進行形で話す」「最低でも2文、できれば3文話す」など基本的な鉄則と言える部分は、こうした対策本と併せて事前に動画で押さえておくことをお勧めします。

本記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。

本レビュー記事は2024年度からの新出題形式対応のテキストを元にした記事となります。