究極の英単語3はTOEIC、英検におすすめか?レベル感、効果的な勉強法とは?

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アルク社出版の究極の英単語Vol.3をご存知ですか?今回はこちらの単語帳を5周回してみて、筆者なりに感じたことをまとめていきます。

英検やTOEICの学習に向いているか否か、そして究極の英単語Vol.3の効率的な勉強方法にも触れていきます。

一言で言うと、やって良かった単語帳だと思っています。

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究極の英単語シリーズとは?

究極の英単語Vol.3(以下、究極の英単語3)についてまず簡単に触れておきます。究極の英単語3は、アルク社のロングセラーの単語帳シリーズのうちの1冊です。

究極の英単語 Standard Vocabulary List [上級の3000語] Vol.3

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究極の英単語シリーズはVol.1~4のレベル別の4冊構成になっている他、究極の英単語プレミアムという別冊も出版されています。音声CDは別売りですのでご注意下さい。

「日本人英語学習者にとっての有用性」「ネイティブスピーカーの使用頻度」を基準に選び出した12,000語のSVL(Standard Vocabulary List)が特徴です。

究極の英単語3は、そのうち上から2番目の位置づけで6,001~9,000語までの3,000語がターゲットとなっています。

また、表紙の「英字新聞もスラスラ」「TOEIC900点」というキャッチフレーズを見ると中~上級者向けの単語帳という印象です。実際のところはどうでしょうか?

私が究極の英単語3を選択した理由

私が究極の英単語3を選んだ理由は以下の通りです。

現在40代の英語学習者で、TOEICスコアは815点で、英検準一級です。留学経験なし、仕事で使う機会なく、独学で何年もコツコツ取り組んで来ました。

資格としてはTOEIC900点を目標にしており、それ以降は海外のニュース記事を見聞きしたり、アウトプット中心で英語に関わっていきたいと思っています。

そんな中で、TOEIC800点を越えた時点で以下のように感じていました。

  • TOEICだけの勉強をするのに少し嫌気がさした。
  • 英検準一級に取り組む中で、アウトプットの勉強も始めていきたいと思った。
  • 英字新聞を読んでいて語彙力不足を感じた。

それまでにTOEICに特化した、金のフレーズ・金のセンテンスは学習済で、上記のニーズを満たす単語帳を探していました。

私にとって英検準一級は目的というよりも英語力のベースを上げるための手段という捉え方でしたので、パス単や文単、単熟語EXは選択肢から除外しました。

特定の試験を目的に作られた単語帳ではなく汎用的なもので、中級~というところで、Distinction2000やDuo3.0あたりと迷ったのですが、パラパラ読んでみて知らない単語がどの程度あるか、あとは見やすさとか完全に好みで最終的に究極の英単語3を選びました。

究極の英単語3の長所

では実際に究極の英単語3を5周回してみて、私なりに感じた長所・短所について触れたいと思います。
まずは長所についてです。

  • 英検準一級レベルの学習には必要充分な量をカバーしている。
  • 英字新聞やニュース系PodCastので出てくる単語が頻繁に登場する。

英検準一級レベルには必要充分

先述の通り、TOEICの勉強を中心にやってきてTOEIC815点、金フレ&金のセンテンスを一通りこなした自分にとっても究極の英単語3は中々のやりごたえでした。3~4割ぐらいは知らない単語でした。

これを一通りこなした後で英検準一級を受けましたが、リーディングセクションでは35/41、36/41と単語で困る事はほとんどありませんでした。パス単準一級、出た単など英検特化型の対策本は一切やっていません。

このように究極の英単語3はレベル的には必要充分と思う一方、個人的には英検準一級の合格だけを目的としている方があえて究極の英単語3をFirst Choiceにする必然性はどうかな?という感じです(少し大変かなという意味で)。

英字新聞やPodCastで出てくる単語が頻繁に登場する

私はjapan times alphaという英語学習者向けの週刊の英字新聞を定期購読しています。

究極の英単語3を毎日少しずつ進めながら、英字新聞も読むわけですが「あ、この前単語帳に出てた単語だ。最近覚えたばかりなので意味知ってる!」という体験を何度もしています。

正確にどのぐらいとまで言えませんが、体感では「結構あるな」という印象です。

また、ニュース系のPodCast(NHK、VOA、BBCなど)もよく聞きますが、こちらでも同様に究極の英単語3で学んだ単語が割と頻繁に出てきます。

目で見て耳でも聴けばさすがに定着しますよね!

で、ここで何が言いたいかというと、究極の英単語3は「上級」と思われるが、実は英字新聞やニュース放送で普通に出てくる頻出単語を広くカバーしている単語帳であり、(今後更に上を目指す場合には)決して難しすぎるとかではなく「普通に必要」と言えるレベルのものだという事です。

そしてこの実用レベルにおける単語カバー率が究極の英単語3の最大の長所だと思います。

TOEIC900を目指す場合はViable Option

私の場合900点をまだ取得していませんが、選択肢の一つであるのは確かだと思います。

近年のTOEIC L&Rは難化傾向が著しく、特に試験で登場する語彙レベルが上がっていると言われています。

その中で、究極の英単語3の一つ上のレベルにあたる究極の英単語Vol.4の単語もチラホラ出てきているというレビューも見かけます(究極の英単語Vol.4はSVL9,001~12,000語レベルなので英検1級相当)


そういう意味では究極の英単語Vol.3もやっておいて当然損はないでしょう。ちなみに私の場合、究極の英単語3を一通りやった後に以前やった金のセンテンスの復習をしたところ、結構あっさり周回できて正直簡単に感じました。

後は3,000語の語彙力を上乗せするというのはやはりそれなりの負荷ですので、英語を学ぶ目的や効率との兼ね合いをどう考えるかだと思います。

TOEIC900点以上を目指すにあたって、特急シリーズの黒のフレーズや暗黒のフレーズなどTOEICに特化した上級の単語帳を選択するというのが第一選択であるという意見はもちろん否定しません(ただ、両方ともそれぞれ1,000語なので、負荷も違うし比べるのもどうかと思いますが)。

究極の英単語3の短所

長所だけ触れるのは適切ではないので、究極の英単語3の短所にも触れておきたいと思います。

例文がついているのは半分だけ

究極の英単語シリーズのレビューを見ると必ず出てくるのが、この「半分しか例文がない」というものです。

例えば、究極の英単語3での6001~7000語までの1,000語では、前半の500語はPower Sentenceといって、センテンスの中で単語を覚える形式です(金のセンテンスと似ている)。

一方、後半の500語はWord Listといって、単純に単語とごく簡単な使用例が載った形式となっており、1冊の中にまるで別の単語帳が併存しているかのような印象を受けます。

ただこれについては例文がないのが悪いのではなく、文の中で単語を覚えるのが好きな人とそうでない人がいるので、良し悪しはともかく様式を統一して欲しいという事だと思います。

音声が別売りである

こちらも究極の英単語シリーズのレビューでよく見かけます。

先述の通り音声CDが別売りです。SVL12,000語全てが収録されたCD-ROMが約3,000円(税別)です。本とCD両方買うとやや高額に感じます。

私は音声CDを購入しなかったので残念ながらレビューできません。私はCDの代わりにOxford英英辞典のアプリ版を併用して全ての発音を確認しながら進めました。

何かしらの音声はあった方が絶対に良いです。例えば、リスニングで聞こえて来た音声と自分の理解が違っていた時点で聴き取れなくなります。それではせっかくの努力が半減してしまいます。

金のセンテンスでは音声をDLして学習しましたが、音で覚えている単語も結構あるなと改めて気づかされました。

究極の英単語3の効率的な単語学習の進め方

最後に、究極の英単語3の学習を効率的に進めて行くにあたってのポイントをお伝えします。なかなかやりごたえのある単語帳ですので、できるだけ効率よく取り組みましょう。

  • 書き込みする
  • 何度も周回する。
  • 2つ目以上の意味も意識する。

書き込みする

繰り返しますが、究極の英単語3に掲載されている3,000語のボキャビルはそれなりに負荷のかかる作業であるのは確かです。

しかし3,000語を通してやってみると、同じ単語で名詞形と形容詞系が別カウントで出て来たり、スペルが1つ違うだけで発音も似ているのに意味が全く違うといったものも結構あります。

7622 stature(名):名声、身長、発達  international stature(国際的な名声)

7687 statute (名) :法令、制定法、規則  a statute book(法令集)

アルク社 究極の英単語Vol.3 P294/302より引用

要は、それを別個に1個ずつ覚えていくよりも単語帳に書き込みして関連づけて覚えていくといった工夫をすることで、効率よく覚えていく事が可能です。

また、究極の英単語3では個々の単語の重要度/頻出度や類義語/反対語といった記載はありません

したがって、類義語や反対語を調べて書きこむ事で更に網羅的に勉強するのも良いですし、英検準一級など試験問題対策で使うならば、過去問で出て来た単語は分かるようにマークするなどして重みづけをしましょう。

何度も周回する

究極の英単語3に限らず、単語が定着するにはとにかく「何度同じ単語に出くわしたか」だと思うので、繰り返し覚える事が大切です。

私は究極の英単語3を計5周回しましたが、1~2週目では知らない単語をあぶりだす作業、3周目以降は浮かび上がった自分の弱点を潰していく作業といったイメージでやりました。

その際重要なポイントは、一つの単語に時間をかけすぎない事です。3,000語もあるので、100ワード/日。1周/月ぐらいのペースでやらないとモチベーション的にもキツいと思います。

最初の1~2周は知らない単語も多く結構ヘビーですが、周回を重ねるごとにラクになってきます。私の場合5周するのに半年近くかかりましたが、だいぶ力はついたのを実感しています。

2つ目以上の意味も意識する

英単語の意味は一つとは限らず、幾つかの異なる違う意味を持つ場合もあります(多義語)。

6808 invalid(形) ①病弱な ②無効な  one’s invalid wife(病弱な妻)

アルク社 究極の英単語Vol.3 P152より引用

最初は1つめの主要な意味を覚えるのに注力で良いですが、究極の英単語3にチャレンジするぐらいのレベルの方は、周回を重ねる中で2つ目以降の意味にも意識して取り組んだ方が良いと思います。

究極の英単語3 まとめ

ここまでレビューして来たように究極の英単語3の最大の強みは、抜群の網羅性です。そして以下のような方には特におすすめします。

  • 純粋に英語力の底上げをしたいTOEIC750点以上の方
  • 英字新聞やニュースPodCastを読みこなしたい方
  • 究極の英単語4をやりたいが、まだ少し力不足と感じる方

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少し補足しておくと、これだけで英字新聞がスラスラ読めるかというと、英語学習者用のjapan times Alphaでも知らない単語は今でも沢山出てくるので、十分とは言えません。

また、英検1級の受験を考えている場合は究極の英単語3だけでは太刀打ちできないので、ここから更にパス単英検1級などの英検向けの対策が必要です。

とはいえ、究極の英単語3は英検準一級水準はゆうに到達していると感じますし、更にその上にいくための必要な通過点だと捉えています。

欠点もありますが良い単語帳だと思うので、興味のある方はやってみて下さい!