転職活動をしていると、幾つかの内定先をじっくり見比べて行き先を決めるという事が難しい場合もあります。
本来それができれば一番良いのですが、
選考スケジュール上の都合や内定承諾に期限を設けられていたり、といった相手方の事情もあり、
「受かったところに行くか否かの判断」
をその都度迫られる状況になる事も多いかと思います。
長く苦しい転職活動の末ようやく内定を得たけれど実際のところ、
「紹介されてとりあえず受けたが、実はそこまで志望度が高い会社ではない」
「条件面などで多少気になる部分がある」
といった場合もあるかもしれません。
気になる内容はそれこそ一人一人違うと思いますが、
こうした時こそ内定を受けるべきか否かを感情を排して冷静に考えるべき時だと思います。
仮に上記のような懸念点がある企業に内定を頂いたとして、多少の不安はありつつも、
「内定を受諾すれば今の会社からようやく解放される」
「不安要素はあるけれど、期待以上の年収額を提示されてぐらつく」
「自分をとても評価してくれているし、なんかその会社が良く見えてきた」
「仮に辞退したとして、より理想に近い応募先が出てくるかも分からないし、受かる保証もない。」
「もうこれ以上、転職活動を続ける気力も残っていない」
「紹介会社もすごく薦めてくるし、色々お世話になった。そろそろこの辺で妥協しておくか」
といった色々な感情が出てきて、非常に悩みますよね。

そもそも転職して何を得たいのか?
上記のような感情もあって、なんとなく「もうこの辺で」と転職活動を終わらせたくもなるのですが、
懸念を持ったまま転職して、
「転職前と変わらない」
「転職後にかえって状況が悪くなった」
「結局、短期間で離職する事になった」
というのは一番避けたいところ。
一時しのぎの「駆け込み寺」を探すのが本来の目的ではないはずです。
こうした時に、
「そもそも転職して何を得たいのか?」
「失っても良いもの・ダメなもの」の整理と優先順位づけ
といった自分なりの評価項目をノートなどに書き出して改めて整理・確認することで、
先述のような様々な感情に振り回されずに客観的かつ冷静に考える事が大切です。
単純な例ですが、
「前職より年収は増えるが、残業が多くなる」(容認できる)
「自分がやりたい仕事で条件も良いが、将来の昇進は(制度上)期待できない」(容認できない)
転職して得られるものが失うものよりも自身にとってメリットと思えるならば、
内定を承諾する事になる一方、
洗い出された懸念材料が自分の価値観に照らして、どうしても受け入れがたいものであるならば、
「振り出しに戻ってしまうけれどもう一度希望の企業を探す」
又は「今いる会社に一旦留まり時節到来を待つ」というのも勇気ある選択と言えるかもしれません。
もちろん、こうした条件は本来応募の段階で選別しておくべきですが、
そもそも応募時に選り好みできる状況ではない場合もあるかもしれませんし、
選考中に当初想定していない話を切り出される場合もあるかもしれません。
待望の内定が出て、
「これでようやく解放される!」
という気持ちは私自身も転職経験者としてよく理解できるため、
こういう心理状態の時こそ改めて
「そもそも転職活動を始めたきっかけ」
に立ち戻り、後悔のない意思決定をしていきたいですよね。
本記事は以上です。最後まで読んで頂きありがとうございました。
※就職・転職先を選ぶ際の意思決定をもう少しロジカルにやっていきたいという方へ。別記事で適職選びで参考になった本を紹介しています。よろしければご覧ください。
